ここでは、本ウェブサイトのトップページで現在表示中の写真を紹介します。
4-6月は「ハイドレート研究室」です。
【写真解説】
No.1 「ロシア・バイカル湖ガスハイドレート調査」
バイカル湖は世界最深の湖で、湖底の各地に天然ガスハイドレートが存在しています。調査では、重力コアラー(写真)をウインチで吊り、湖底に重力落下させて、ハイドレート入りの堆積物を採取します。15年以上続いているロシア・陸水学研究所等との国際共同研究の一環で、2018年までに50箇所以上の地点でガスハイドレート結晶を発見・採取してきました。
No.2 「天然ガスハイドレート結晶の燃焼」
ガスハイドレート結晶は「燃える氷」の名の通り、燃焼します。バイカル湖調査では、分析用試料の採取後、調査に参加する大学院生が余った結晶を贅沢に燃やして遊びます。大きな塊であれば、燃える結晶を写真のように手に持つことができます。結晶中のメタン等の炭化水素が燃えて、泥水が滴り落ちます。
No.3 「オホーツク海網走沖ガスハイドレート調査」
北海道立総合研究機構との共同研究により、2018年9月、オホーツク海網走沖の新地点で天然ガスハイドレートの採取に成功しました(大学からのお知らせ 2018.10.25「メタンハイドレートの採取に成功」)。地方自治体所属の調査船では初めての事例です。新規に開発されたハイドロコアラー(写真)と、コアラーの位置を示すトランスポンダーが活躍しました。貴重な結晶を解析した結果、メタン・硫化水素混合ガスハイドレートであることがわかりました。
No.4 「無人潜水艇による海底湧出ガスの採取」
2017年7月、オホーツク海網走沖のガスハイドレート地点に無人潜水艇を潜航させました(大学からのお知らせ 2017.7.31「北海道網走沖の海底において表層メタンハイドレートと湧出ガスの撮影と採取に成功」)。自作のガス採取装置を持たせて、海底から湧出する天然ガスを漏斗にため、圧力容器のバルブをマニピュレータで開閉することにより、貴重なガスを採取できました。写真では、漏斗にたまった天然ガス気泡は海水と反応してできたハイドレートの被膜に覆われて、魚卵のイクラみたいになっています。
No.5 「船上でのガス分析(オホーツク海網走沖・太平洋十勝沖)」
1年次科目「オホーツク地域と環境」の体験学習の一環で、研究室学生は毎年、北海道大学水産学部の練習船おしょろ丸に乗船します。可搬型ガスクロマトグラフを持ち込み、実習指導補助の傍ら、採取されたガスハイドレートや海底堆積物に含まれるガスを船上で「その場分析」します。
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