地すべり、土石流、岩塊崩落や地面陥没など斜面変動の発生要因の解明やこれらに起因する災害の防止・被害軽減および道東・オホーツク地域の環境保全に寄与することを目的としてデータ・情報の集積や分析、技術の開発およびこれらの発信を行っています。
広域化、大規模化する建設工事に伴う諸問題に適切に対処し、建設工事を合理的かつ安全に行うためには建設工事の計画、設計、施工および維持管理の各段階において地域の地形環境、地質環境や気象環境、そしてこれらの長期的な変化に関する情報を活用することが重要です。また、我が国は複雑で脆弱な地形地質環境、多様で厳しい気象環境下にあり、加えて火山活動や地震活動も活発な状況下にあることから、これらに起因する災害にもたびたび見舞われており、私たちを取り巻く自然環境を認識し、防災・減災のための役割を分担する社会システムを構築することが急務となっています。
古来より「秀でた技術者は地形をよくみている」と言われてきたように、地形に代表される自然を広く、よく調べ、自然と調和した工事を行ってきました。その結果として、数百年後の今日でも機能を充分に果たしている構造物は少なくありません。もちろん、自然の移り変わりを考慮しなかったことによる失敗例は数知れません。
私たちの生活の安全・安心や健康を確保するためには生活圏の地形や地盤をよくみる知識、技術、そして技術観が不可欠です。