このたび、本学大学院博士前期課程社会環境工学プログラム2年の三浦直己さん(地盤凍結・緑化工学研究室,指導教員:中村大教授)が、2022年度資源・素材学会北海道支部春季講演会において、若手優秀講演賞を受賞しました。昨年は新型コロナウイルス(COVID19)感染症対策のため、オンライン開催でしたが、2022年度資源・素材学会北海道支部春季講演会は対面で,北海道大学で開催されました。学会発表時のプレゼンテーションが高く評価され、受賞となりました。三浦さんの発表タイトルは、「ソーラーパネル架台の凍上被害に関する実物大模型実験」です。
研究概要:近年,北海道の山間部や遊休農地などにおいて,太陽光発電施設が積極的に建設されています。しかしながら,凍上現象によるものと考えられる被害が,特に道東地域で散見されるようになってきました。ソーラーパネルを支える架台において凍上現象が発生すると,スパン間で段差が生じて,パネルが反り上がってしまいます。架台が変形し続けるとパネルの傾きや破損,倒壊の恐れが生じることから,適切な凍上対策を実施することが重要です。本研究では、実物大模型実験でソーラーパネル架台の凍上被害発生メカニズムを解明することに取り組みました。実験の結果,凍上被害が発生しない施工方法について見い出すことができました。この成果は今後,国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が策定する「太陽光発電システムの設計・施工ガイドライン」に,凍上対策として盛り込まれる予定です。
この成果は,国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られたものです。
受賞した三浦さん
実物大模型実験の様子