このたび、富山和也助教(モビリティマネジメント工学分野)が、公益社団法人土木学会 舗装工学委員会より、第十八回舗装工学奨励賞を受賞しました。同委員会では、1996年以降、年1回舗装工学講演会を開催し、同時に舗装工学論文集(土木学会論文集E1(舗装工学))を発刊しています。その中から、今年度より、優秀論文賞候補の若手研究者を対象に舗装工学奨励賞を贈呈しています。
今年度は、富山助教が筆頭となり,本学科・川村 彰教授、株式会社ネクスコ・エンジニアリング北海道・大廣智則氏との共同研究成果をまとめた論文「加速度計を用いた平坦性測定装置による凍上を受けた高速道路の路面損傷箇所の特定」が、舗装工学奨励賞を受賞しました。
富山助教らは、本論文で、小型の振動加速度センサにより簡易に道路の凸凹を測定することができる装置を用い、得られた路面情報を信号処理に基づき解析することで、路面損傷を効果的に発見する方法を発表しました。本研究は、特に北海道のような寒冷地域で問題となっている、凍上が原因の路面損傷に着目しており、従来困難であった、冬期間における定量的な路面点検の効率化へ寄与するものとなっています。
社会基盤が急速に老朽化する昨今、日常的な道路点検の重要性が高まっており、簡便で効率的な路面点検技術の開発が急務となっています。本研究成果は、こうした社会的要求に応えるとともに、舗装工学における学術的な貢献が評価され、受賞に至りました。
富山助教
舗装工学奨励賞