北海道(特に積雪の少ない道東)のような寒冷地では,冬季に土が寒気にさらされることで,土の中に一部分に水分が集まって氷の塊となり,それがたくさんできることで地表面が大きく持ち上がる「凍上(とうじょう)」と呼ばれる現象が起きることがあります.この現象が道路で起こると,春になって氷が融ければ道路に亀裂ができますし,斜面で起これば春先に氷が融けて崩れてしまうことがあります.
凍土・土質研究室では,この「凍上」という寒冷地の地盤特有の問題に対して,屋外や実験室で色んな実験を行い,様々な角度からその仕組みを明らかにし,被害を少なくしようと取り組んでいます.
また,他にも振動などを与えて人工的に丈夫にした土(締固め土といいます)やセメントなどを混ぜることで丈夫にした土(改良土といいます)の性質を詳しく調べたり,みんなの家や道路を支える土(盛土(もりど)といいます)や自然にできた斜面や人工的に造った斜面を災害から守る工夫についても研究しています.
このように,凍土・土質研究室では身近な土に関する様々な謎や疑問を解き明かし,みんなの安全な生活を支える研究をしていきたいと思っています.